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乙坂 重嘉; 鈴木 崇史; 中西 貴宏; 桑原 潤; 佐藤 雄飛
no journal, ,
2011年8月から11月にかけて福島県及び茨城県沖合の18観測点で採取した海底堆積物中のI濃度を、加速器質量分析装置で分析した。得られた結果から、海底での放射性ヨウ素の分布状況を明らかにするとともに、福島第一原子力発電所事故由来の放射性核種の海底への蓄積過程を議論する。海底堆積物表層(01cm層)中のI濃度は、0.0450.48mBq/kg-dryの範囲で分布しており、多くの観測点で事故前の濃度(0.08mBq/kg-dry)に比べて数倍高かった。本研究で得た海底堆積物について、事故由来と考えられるI濃度のCs濃度に対する比は、事故直後の同海域におけるモニタリング調査結果から推定した表層海水中での濃度比に比べて高かった。この結果から、海洋表層や海底付近において、放射性セシウムに比べて放射性ヨウ素が優先的に粒子化し、海底に蓄積した可能性があることが示唆された。
川村 英之; 小林 卓也; 古野 朗子; 碓氷 典久*; 蒲地 政文*
no journal, ,
福島第一原子力発電所から放出されたCsの北太平洋における海洋中移行シミュレーションを行った。本研究では、海表面だけでなく、中層におけるCsの移行を解明するため、原子力機構が開発した差分版の海洋中放射性核種移行モデル(SEA-GEARN)を使用した。SEA-GEARNの入力データには、気象庁気象研究所が開発した海洋三次元変分法同化システム(MOVE)により計算された再解析データを使用した。シミュレーションの結果から、海洋中へ直接放出された高濃度汚染水は、黒潮続流域に発達する中規模渦により大きく希釈されたことが示唆された。また、この中規模渦により、水深200m程度の中層にもCsが効果的に輸送されたと考えられた。海洋中へ直接放出されたCsは、黒潮続流域を通過した後は、東への移動速度が低下し、2012年8月にはその東端は西経165付近に達していた。